こんにちは、平林です。
先日、赤羽の事務所に、小学生の時にテクノロジー塾に来てくれていた子が高校生になって、訪ねてきてくれました。
小学校の高学年から海外のインターナショナルスクールで学び、高校から日本に戻ってきたとのこと。高校の探求学習のプロジェクトでテクノロジーを教育に活かし、教育に貢献するようなことをしたいということでした。
AIを当たり前の道具、そして重要なエージェントとして捉え、実現したいことのために活用する。もちろんAIがあればなんでもできるわけじゃないし、いろいろな人と協力しなくちゃいけない。とても前向きな熱意が伝わってきて、わたしもとてもモチベートされました。
お互いにAIレコーダーのPlaudを持ち出して、「録音していいですか?」「どうぞどうぞ」「それ、最新だね。私のは一つ前のタイプ」「そんなに小さいタイプのもあるんですね」となって、なんだかうれしかったです。
また、「GoogleLabにはこんな面白いツールがあるんですよ」と、GoogleLabで試験的に作られているツールを教えてもらいました。「見てみてください。面白いものがいろいろあって、こういうツールは障害のある人にとても役立つと思う。」ということでした。今、注目されているNotebookLMもGoogleLabから誕生したツールだそうです。
今日、早速いくつか試してみていたところ、GENTYPEというツールを見つけました。好きな背景と物体でアルファベットを作成できるツールで、英語で「いちごジャム、トーストの上の」といったコマンドを入れると、それに該当する画像とアルファベットを生成し、それを使って単語や文章が綴れます。
わたしは、日頃から子どもたちが文字を読んだり、書いたりすることについて「やってみたい!」と思うようなアクティビティを考えたいと思って、生活しているので、このGENTYPEというツールは、そうしたアクティビティにはぴったりだなと感じました。
GENTYPEを使ったアクティビティは、以下のような子どもの心の動きがデザインできます。
「こんな文字を作りたい!」→「どうしたら英語で表現できるだろう」→(いろいろな方法でやってみる)→(うまくいかないな、工夫しよう)→「できた!たのしい!」
こういったプロセスの中で、文字で表現する(「書く」活動)、うまくいかなければ表現を工夫する(「読む」活動)、という活動を自然に行い、英語や日本語に親しんでいくことができます。
AIを使うことについて、「楽をしている」「自分の頭で考えなくなる」といった見方が、日本の教育で強まっていて、大学でもAIが使えないような試験問題を考えることに頭を悩ませている教員の方がおられたり、AIを禁止するような大学も出てきているようです。そうした話を聞くと、わたしは「AIと共に学ぶ時代なのにな」と、残念に思います。
彼が語ってくれたように、わたしもAIはさまざまなマイノリティの子どもが教育に参加する上で、とても重要なツールになると思います。
特に生成AIでは、①画像やPDFが読み込み、そこから文字を読み取ってくれる、②読み込んだ資料に関して音声や動画で解説してくれる(文字を介さずに知識が得られる)ために、読み書きの領域でとても協力なのサポートツールになるでしょう。
今まで人の手がたくさんかかるためにコストが高く、教育場面で実現できなかったことが、AIの力を借りればできるようになる。その結果、さまざまに異なっている子どもが、自分に合った方法で学ぶこともしやすくなると思います。
AIを活かすためにも、まずはAIで遊んでみることが大事なので、わたしは積極的に教育にAIを取り入れて行きたいと思います。
学びプラネットのコミュニティ(まなプラキッズプログラム)でも、小学校高学年向けのGIGA端末を活用したプログラムで生成AIの活用を取り入れています。そこで、先日(2025年12月)の月1勉強会でも生成AIをテーマにしました。メンバーは自分自身はAIを活用している人も多かったのですが、まだ子どもたちとの活動には取り入れていない、どこに気をつけて使えば良いか?や、どんなことに活かせるの?とみなさん興味津々でした。生成AIを読み書きサポートに取り入れて、子どもと一緒に取り組める具体的なアイデアを共有したところ、「こんなことができるんだ!」「まずはやってみよう!と、みなさんの頭にいろいろなアイデアが湧いてきたようです。
また何か面白いものを見つけたら紹介したいと思います。それでは。
もしよかったら、ぜひ赤羽の事務所に訪ねてきてください。あと、2025年3月には東大本郷キャンパスでカンファレンスをやりたいと思っているので、そこにもぜひきてください。連絡お待ちしています。ひらばやし
