AIで読み書きサポートに新時代到来!「NotebookLM」を伴走者として聴いて学ぶ、見て学ぶを実現する

AI×読み書きサポート

こんにちは、平林です。11月になりました。今月から自分の最近のお気に入り(ツールや道具、書籍などetc)を紹介していこうと思います。

まず、一つ目は生成AI。ChatGPTがこの世界に現れ、毎日をAIと共に暮らす時代になりました。

AIは紙と鉛筆という一般的な方法で学びにくいという子どもや大人にとって、ゲームチェンジャー(当たり前を揺り動かす存在)になると感じます。そのように考える理由は3つあります。

①音と文字の変換効率が抜群によくなった!

文字の読み書きが苦手というのはつまりどういうこと?という質問に対して、一番シンプルに答えるならば

「文字と音を変換するのが苦手」と答えるのがよいと思います。

画像から文字を認識する光学文字認識(OCR)の技術や、音声から文字を認識する音声認識技術は、これまでにもありましたが、これらの技術がAIの登場によって飛躍的に向上したと感じます。

②「音声モード」を使えばAIと会話形式でやり取りできる!

ChatGPTやGeminiといった生成AIの特徴は、文字情報でのやり取りが非常に得意でスムーズであることにありますが、現在では、音声でのやり取りも可能になりました。これにより、書き言葉と話し言葉との間に存在していた壁を乗り越えやすくなったと感じます。

例えば、ChatGPTに学校のプリントやテストの写真を読み込ませ、音声モードというChatGPTと会話するモードで「このプリントについて勉強したいので一つずつ問題を出してください」とお願いすれば、会話形式で印刷物の内容に関する問題を出してもらったり、解説をしてもらったりすることができます(図)。

ChatGPTの操作画面

③共有した資料について解説してくれる!

生成AIを子どもたちの学びの伴走者として活用しようとした時に困るのは、AIがもっともらしく見える誤った情報を作り出してしまうこと(ハルシネーション=幻覚)にありました。AIを使うときは常にその情報が正しいのか別のソースも参照して調べるということをしなければいけないと、子どもたちに伝えることはもちろん大切なのですが、読み書きが苦手な子どもが文字情報の海の中で、それを行うことはとても難しいです。

そんなとき現れたのが、「NotebookLM」というGoogleのAIリサーチパートナーサービスです。

NotebookLMは、元にする情報(ソース)を自分でアップロードし、そのソースに関しての解説をAIがしてくれるというものです。ソースを限定することで、誤った情報が作り出されにくい(ハルシネーションが生じにくい)という特徴があります。しかも、「音声解説」「動画解説」を使えば、そのソースに関する解説を音声解説ではラジオ番組のように、動画解説ではニュース番組を作成して、共有してくれます。

ちょっと難しそうで読み始めることができず積読になってしまっていた本の1章を、スキャンしてPDF化し、NotebookLMに読み込んで、書籍の内容を解説するラジオ番組、ニュース番組を作ってもらえば、手軽に聴いたり見たりして概要がつかめます。概要さえ掴んでしまえば、不思議と本を読むハードルが下がり、紙の本で続きを読んでみようということになります。

ちなみに、わたしは現在関わっている補助犬プロジェクトに関連して、動物倫理学の本を読む必要があったのですが、ちょっとハードルが高かったので、購入した書籍をPDF化してNotebookLMに音声で解説してもらいました。本の電子化はプリンターのスキャナ機能で行い、PDF化したのでOCR(光学文字認識)を特別にかけた訳ではないのですが、NotebookLMに読み込ませると、さすがのAIということで、本の中身であるテキスト情報をしっかり認識して抜き出していました。

音声解説を作成する際は、たくさんの情報を一気に読み込ませてしまうと、要約するために細部を省略しすぎて、内容がよくわからなくなってしまうので、ほどほどの量を調節しながら読み込ませると良さそうです。

先日、定期テストの勉強をしている中学生の子と、テスト範囲の地理の教科書をPDF化してNotebookLMに読み込み、動画解説を作ったところ、コンパクトにまとまった解説ビデオになっており、テスト勉強へのハードルが下がってとてもよかったです。もちろん通常の生成AI同様に、質問を投げ掛ければ、読み込んだ資料を元に、質問への回答や解説をしてくれますし、読み込んだ資料の内容をマインドマップにしたり、スタディガイドというモードではクイズを出してくれる機能もあります。

まずは、試してみていただきたいと思います。

以下はわたしが最近、言語聴覚士を目指す方向けに書いた教科書の原稿をNotebookLMに読み込ませて作成した音声解説です。22分とややボリュームがありますが、元の原稿が2万字なのでこれくらいになるのだと思います。試しに、聴いてみてください。

10月26日に開催したまなプラセミナーでは、この原稿を元に「ICTで読み書きを代替するのは何のため?」というテーマでお話しました。

あとから配信の申し込みを受付中ですので、こちらも併せてご利用ください。NotebookLMがわたしが言いたいことをちゃんと原稿から読み取ってくれているということがよくわかると思います。

それでは、また。

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