筆順辞典

ストーリー

多くの人にとって漢和辞典は少しむずかしい存在ではないでしょうか。

漢和辞典を使えば調べたい漢字を探し出すことができますが,その探し方は複雑です。読み方のわかる漢字の場合はその読み方で見つけていきます。読み方のわからない漢字だとより難しく,部首の画数から部首をさがして次に部首位以外の部分の画数で見つけて行く。複雑な漢字をみてどこが共通のパーツ(部首)なのかを知らなければ,探し出すことは至難の技です。部首がわからない場合は総画数で探します。

漢和辞典は日本で義務教育を受けた人であればなんとか使えるかもしれませんが,難しいので日常生活ではほとんど使いません。外国に住んでいながら日本語を学んでいる(たとえば日本語補習校などで学ぶ)子どもが使えるかというとかなり大変です。

そんな漢和辞典へのハードルを大きく下げてくれたのが、「筆順辞典」というアプリです。画面いっぱいに漢字を手書きで書けば,形の似た漢字を検索して表示してくれるため,簡単に漢字を調べることができます。その漢字の読み方や部首,その漢字が学校ではどの学年で習うのか,使われることばなどが示されます。

そして,調べた漢字についてはその書き方(筆順)をアニメーションで表示させて,その漢字の書き方が学習できます。さらに,画面をなぞってその筆順を練習することなどもできます。

読み方がわかっている漢字を探すのはさらに簡単で,検索窓にワープロに入力して変換して漢字を表示させれば辞典の中から探すことができます。

部首索引も用意されているので,部首の読みや画数で該当部首を見つけ,次にその部首リスト内を音の順番で探します。

このように筆順辞典は調べる入り口のところのハードルを低くして,調べやすくしてくれていますが,漢和辞典と同じ機能をもっています。

わたしは仕事柄,漢字が書けるようことを目標に掲げて漢字を勉強した結果,漢字嫌いになってしまった子どもにたくさん出会ってきました。漢字嫌いの子どもであっても,「筆順辞典」を使った活動には楽しく取り組めます。とにかく使い方が簡単なのです。手書きのところに自分の名前に使われている漢字を書いて探してみたり,画面全体を塗りつぶしたらどんな漢字が出てくるのかを見てみたり,一番画数の多い漢字を調べてみたり,いろんな遊びができます。

こんなふうにわたしは筆順辞典を使って子どもたちと一緒に漢字を調べながら遊ぶのが好きなのですが,筆順辞典で漢字を調べているとだんだん漢字の仕組みがわかってきます。例えば,偏と旁に分かれている漢字は,偏がその漢字の属性をあらわしていて,右側の旁が音をあらわしているんだなとか。そういうことがわかってくると,知らない漢字を予想して読むことができるようになってきます。

わたしは漢字は書けるようにならなくてもいいと思っています。漢字を使いたいときにワープロ変換で出してきて使うことができれば,もともとの文字の役割を十分果たせます。子どもたちには漢字ってふしぎだな,おもしろいな,こんな形もあるんだなと漢字に親しみ,仲良くなってほしい。漢字を手書きで正確に書くことができなくても仲良くなることができれば,本の中で出会ったり,ゲームの中で出会ったり,お菓子のパッケージの中で出会ったときに,「あ,知ってる子(漢字)がいる」とうれしくなると思います。漢字はわたしたちの身近なところにたくさん存在していますので,さまざまな活動の中で漢字に親しむことで読める漢字・書ける漢字が自然に増えていくでしょう。

漢字嫌いになってしまった人がもう一度漢字に出会い直すのに最適のアプリ,それが筆順辞典ではないでしょうか。

スペック

ダウンロード

価格:無料(アプリ内課金1000円で広告を非表示)
おすすめしたい対象年齢:1年生から大人まで
キーワード:漢字,部首,アニメーション表示,なぞり練習,漢和辞典


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