読み書きを代替するって?学習障害を理解し、支援するには。

オルタナティブ(alternative)という言葉をご存知でしょうか。辞書で引いてみると,以下のように説明されています。

alternative
【名】
別の可能性、取って代わるもの、代替手段[案]
選択肢、オプション
【形】
〈英〉代わりの、別の、他に取り得る
〔どちらか一方を〕選択する、選ぶべき
〔文化や生活様式が〕伝統[主流]からはずれた、オルタナティブな

オルタナティブとは,つまり別の方法で替えることです。
教育の文脈では,オルタナティブ教育やAAC(Augmentative Alternative Communication),読み書きの代替手段,,,といった文脈で使われます。

読み書きを代替すること

読み書きを代替するという考え方は,ディスレクシア・ディスグラフィアといった学習障害のある子ども達の支援のキーになると思います。その理由を説明すると長くなるので,それはまた別の機会にして,

今回は,読み書きの代替とはどういうことか,説明していきます。

それでは,まず代替するという言葉になれるために,わかりやすい例から考えてみましょう。

あなたはハイキングに出かけて山頂を目指しています。出かける前にネットで調べたところ,行き先の山の麓で昨晩の雨のために道がぬかるんでいるいうことがわかりました。あなたはどうしますか?

[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”thinking(j).jpg” name=””] A:ハイキングをあきらめる
B:滑りにくい靴を履いて行く
C:想定していた別の登山道を選ぶ
D:山頂までのロープウェイを使う
E:山に行くのはやめて,海に行く[/speech_bubble]

選択肢はたくさんあります。ただ、もともとの目的が何だったのかによって、候補に上がる選択肢は変わってくるでしょう。

もし、もともとの目的がはじめのルートの途中にしか生息していない珍しい野草を取ることだったら、代替手段はB:滑りにくい靴を履いて行くことになるかもしれません。もし目的が山の頂上でおいしいお弁当をたべることだったら,代替手段はCかDになるでしょう。

でも,もし目的が休日を楽しく過ごすことだったなら,Eを選んでもよいはずです。このように代替手段は目的によって変わります。

では,読むこと書くことに関してはどうなるでしょうか。

[speech_bubble type=”std” subtype=”L1″ icon=”hirameki.jpg” name=”ポイント”] 文字を読むことの目的は?[/speech_bubble] それぞれの人や,状況によっていろいろな目的があるでしょう。
・知りたい情報を手に入れる
・テスト問題の内容を知る
・読書を楽しむ

目的がはっきりしてくれば,その代替はいろいろ考えられます。
・文字を誰かに読んでもらう
・文字の内容を音声化して耳で聞く

音声で読み上げる方法については,
iPadの選択読み上げ機能の使い方と設定
に紹介していますので,こちらも見てみてください。

 

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