こんにちは,平林です。河野俊寛著『読み書き障害のある子どもへのサポートQ&A』という緑色の本をご存知ですか?読み書き障害のある子どもへのサポートがわかりやすくまとめられた本で,今から10年前の2012年に刊行されました。
この本が新しくなるのを機に,1人一台端末の有効活用というテーマで1章書かせていただくことになりました。新しくなった本の名前が『読み書き障害(ディスレクシア)のある人へのサポート入門』です。
この本は「読書工房」という出版社さんから出ています。「この本,電子書籍がおすすめですよ」と図書館作りに取り組んでおられた学校の先生がフェイスブックで宣伝してくれました。いろいろなリソースがたくさん盛り込まれており電子書籍であればそのリソースにリンクが貼ってあり,アクセスしやすくなっています。電子書籍版はキンドル/apple/koboの3種類が発売されています。
河野先生には金沢大学に通っていた大学3年生の時からずーーーっとお世話になっていまして,子どもと関わること,保護者の方と話すこと,調査をしてそれをまとめること,論文を書くこと,セミナーで話すこと,さまざまな場面でいろいろなことを教わってきました。河野先生との出会いがなければ,今のこの仕事をしていなかっただろうし,できなかったと思います。
というわけで,河野先生の本に入る文章を書くことになり,自分なりにいろいろ考えて1章書きました。
・ディスレクシアのある子どものにとっての1人一台端末の意義はなんなのか
・1人一台端末がどのように活用されると彼らの経験する障壁が小さくできるのか
・1人一台端末は個人端末のように自由にアプリが入れられない中でどのように活用できるのか
Windowsタブレット,iPad,Chromebookという現在導入されている3大OSについて具体的に取り上げて書いています。
新しい本が刊行されましたので,河野先生を招いて学びプラネットのイベントをやりたい!ということで9月4日に学びプラネットで出版記念イベントを開催します。
河野先生が2009年に東大先端研で読み書き相談室ココロをはじめた時,わたし(平林)は大学院生としてアシスタントに入り,そこで本当にたくさんのLDの子どもたちと出会いました。また,読み書き評価研究を一緒にさせていただき,何千人もの子どもたちの読み書きのデータに触れました。それがURAWSSとして販売されています。読み書きが苦手な子どもたちにICTの使い方を教える塾(ハイブリッドキッズアカデミー)の立ち上げと運営も一緒に進めていました。
ICTによる読み書きサポートは,この5年で大きく進んできました。読み書きのアセスメントも以前より一般的なものになり,URAWSSも広く知られるようになりました。進んできたからこその課題もあるように思います。
読み書きが苦手な子どもたちが自分にあった学び方で学ぶために,これから必要な研究や仕組みづくりはどのようなものでしょうか。河野先生と一緒に考えてみたいと思います。
このイベントを聞けば,わたしがどのようなプロセスを経て,読み書きサポートの仕事をするように(できるように)なったのかわかるとおもいます!ぜひ,お越しください。
そして,読み書きサポートについて知りたいという方がおられましたらこの新しい本をご紹介いただければ大変うれしいです。よろしくお願いします。
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